−44 論理的思考能力に優れた人間の「正しさ」の押しつけは暴力だ。

2.15

 

「先輩」のことでずっと頭がぐるぐるしている。

 

先輩には、自我の弱い人間を支配する能力がある気がしている。

 

僕がジモティをよく使うことについて、

ジモティ使ってる男ってダサい男に見えるんよな。」と言われた。

最初は少しムッとしたが、筋の通った彼なりの論理をスラスラと並べられて、論理的思考能力が圧倒的に劣っている自分はすぐに丸め込まれてしまった。

あの場で僕は「正しさ」の勝負で大敗を喫した。

けれど思う。人生で大切なのは「正しさ」ではない。「心地よさ」だ。

あの場で僕は、僕なりの心地よさを正しく見えるよう論理化できなかったから、丸めこまれた。

自分が間違っていると思った。

でもそもそも、自分の「正しさ」を人に押しつけること自体が間違っているのだ。

 

圧倒的な論理的思考能力をもつ先輩は、いつも「正しさ」の勝負に勝ち続ける。

自我の弱い敗者は自分が間違っていると思い傷つく。屈服する。

そうして「正しくない人間」を支配していく。

 

論理的思考能力に優れた人間の「正しさ」の押しつけは暴力だ。

 

正しさの証明で生きていくのは虚しい。

自分の心地よさと、人の心地よさ、どっちも大切に生きていきたい。