+75 殺人事件の現場近くを

6.18

華金でテンションが上がってしまって、雨にも関わらず、生粋の出不精にも関わらず、カメラを持って散歩に出かけた。
カメラを買ったらお金がなくなったので、クシャクシャのビニール袋にカメラを包んで防水処置のつもり。
あてもなくフラフラしていたら、つい先日殺人事件があった現場近くにいた。

 

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※このお店は殺人現場ではない

 

後から考えると、クシャクシャのビニール袋に入った「なにか」を大事そうに持って徘徊してる人、めちゃくちゃ怖いな。


つい最近カメラを持つようになったばっかりのくせに分かったようなこと言うけど、写真には撮った人の性格が出るなとつくづく思う。
趣味の撮影って、個人の琴線に引っかかったなにかにカメラを向けることから始まって、あとはどこまで切り取るか、何を中心に構図を作るか、色や暗さはどうするかといった演出が加わる。

 

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僕の写真は暗い。夜だからとか条件抜きにして見てもたぶん、暗い。
高架下とかゴミとか、「社会の残置物」みたいなものに惹かれるところがあって、それは学生時代にいつも教室の隅っこにいたこととか、片親で子どもの頃から親との関係がうまくいってこなかったこととかからきている気がしていて、漠然と抱いている、社会に置いていかれているような、素通りされているような、そういった感覚が現れているのだと思う。

けれど、「暗い」を形にできることには少し期待している。
話してて暗いやつなんて話してて疲れるだけで、人は遠ざかっていくけれど、形になった「暗い」なら、少しは相手にしてもらえる。